犬のピエルは、考えた。  

沙須賀家にやって来た保護犬のピエル(本名:ジャン・ピエール)が、語り始めた。 家族は旦さん、奥ちゃん、ライちゃん、ラタくん。

犬種で犬の価値は決まるの?

ボクはテリアの血を受け継いでいる可能性が高いらしい。

散歩に出かけると、

「まあ、何ていう種類?」ってよく聞かれる。

旦さんは、

「雑種です。」って答える。

質問した人からは、

「まあ、MIXなんですね。」とか「ハーフ犬ね。」と訂正されるようだ。

雑種より、ミックスやハーフの方が格が上なのかな。へんなの。

 

うちの近くにドッグランがある。

奥ちゃんがボクを連れていきたいと思って調べたら、犬種ごとの日があった。

柴犬の日とか、プードルの日とか、レトリバーの日とか。

ぼくは、どこにもあてはまらない。

いつだったら、行ってもいいのかな。

 

奥ちゃんが子供の頃、シンフォニーちゃんという犬と一緒に暮していたんだって。

シェットランド・シープドッグという種類で、走るのが大好きだったんだって。

奥ちゃんの家にもらわれて来た時は、小犬で、その時は、それはそれは可愛いかったって。

写真を見たら、名犬のラッシーさんにちょっと似てた。

 

ボクが 沙須賀 さすが家に来たのは、3歳前。

うちのみんなは、ボクの子供の頃を知らない。

「ピエルが小犬のときは、きっと、すっっっごく可愛かったはずだよ。見られなくて残念。」って、言ってくれる。

ボクも、残念。 

子供の時から ここにいたかったなあ。

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